大野城市の歴史資料館へ行った。
日本全国の遺跡から出土したものが展示されていた。
磨製石器や黒曜石で作った矢じり・縄文土器・埴輪・平安時代の皿・
戦国時代のお櫃などいろいろと古いものが展示されていて、
古い中でも新しいものも展示されていた。
こんな時代のものもと驚いたのは、昭和初期のもの。
水害で埋まったものが発掘された。
印象に残っているのが、幻の東京オリンピックを祝う盃。
水色の地に白い線でローマ字でオリンピックと書かれていた。
とてもキレイだった。
水色と白という配色がさわやかで気に入ったが、
絶対に買えない貴重なものだなあと思った。
幻の東京オリンピックは、皇紀2000年に開かれる予定だったが、戦争で開かれなかった。
皇紀2000年という年代の数え方に馴染みがないが、
私の母が皇紀2000年生まれなので、頭に入っている。
皇紀1999年に、
「来年、2000年だね」「おめでたいね」などと会話されたんじゃないかと想像する。
年を数えるのが皇紀だそうだ。
神武天皇が本当にいたかどうか分からんけど、
天皇を中心に考える人々に、すんなり受け入れられただろう。
西暦はイエス・キリストの生誕から数える。
キリスト教徒のための暦だ。
私はキリスト教徒でないが、西暦を抵抗なく使う。
なぜ?
昨日、幻の東京オリンピックを記念して作られた盃を見て、
キレイだなあと思うと同時に少し寂しく感じた。
今年開催される東京オリンピックは、「東京2020」と呼ばれ、
盛り上がっているが、
「東京2000」の方が特別な感じがする。
キリが良いから。
皇紀2000年の東京オリンピックが幻に終わり、多くの人が落胆したに違いない。