夫が職場の週令で配られた文書を見せてくれた。
①②③・・・・と番号をふって箇条書きされていて、
夫が名指しで非難されている文章が複数あった。
内容を読んで、
悪意ある文書だと思った。
これを書いた人の内面が剝けて見えるような気がした。
夫は、「朝から面白くないことがあってね・・・」と軽めに言ったが、
私は過去に子どものいじめ問題に関わる仕事をしていたころの感覚がよみがえり、
「お父さんの職場の上司は、やっていいこととダメなことの区別がつかない人なんだね」
と言った。
夫の話によると、文書には二人の人物が関わっていたそうだ。
職場で最も偉い人が、事務職の人に夫の行動を記録するよう依頼したが、
事務職の人は「やりたくないです」と断った。
すると、偉い人は別の偉い人に依頼し、行動を監視し記録した。
記録を元に夫の落ち度を洗い出して文書にした・・ということ。
文書だけ見ると、夫は問題ある人間に見える。
欠点やミスを羅列し、功績には一切触れていない文書は、
悪意丸出し。
夫を辞めさせようとしているのではなく、
服従させようとしているんだな・・・。
私は、ちょっと心配になり、
「こういうのがエスカレートしたら、トイレにも行けなくなるよね・・」
「この人たちって、自分らは正しいと思いこんでいるから話が通じないよね・・・」
などと言った。
いじめ加害者と話し合いをしたときの古い記憶が甦ったのだった。
加害者は、いじめているという意識はなく、
「間違っている人を正している」「罰を与えて行動を改めさせようとしている」と思っている。
「自分らは正しく、相手が間違っている」
と思っている。
そして、
いじめられている人の美点が見えていない。
すごくものの見方が偏っている。
人に序列をつけ、相手を貶めることで自分の順位を上げているというような意識を持っていたりする。
相手の些細な行動にイライラして、
行動を変えさせようとする。
「イライラさせるお前が悪い」と思ってる。
夫の職場の偉い人は、夫にイライラして、行動を制限しようとしている。
感情的で理屈がない。
夫がパソコンを操作していると、「さぼっている」というレッテルを貼る。
メールで送られてきた図面を見たり、操作したりしているのを「さぼり」と言われた夫は、
反論したそうだ。
夫にしかできないことがあるからだ。
それは、パソコンでやらなきゃならない。
なのに、パソコン使うなと行動制限されるなんて・・・。
夫は「馬鹿馬鹿しい」と言うが、
相手は本気でそう思いこんでいるから難しい。
職場の人が勉強して、夫が一人でやっていることの意味が分かるようになり、
共有できれば良いのにね・・・。
夫の職場の偉い人たちは、不健全だな。
いつも誰かがいじめられている。
今は夫がターゲットになってるようだ。
いじめは、いじめる人の心の問題だ。
イライラするのは、イライラする人の心の問題だ。
けれども、いじめる人はそういう自分の問題を棚上げして、
問題を他者になすりつける。
いじめられてる人が自殺するなどして、問題を突きつけられてもなお
自分の問題を見つめることができない。
職場の偉い人が、人を使って監視しようとするなら、
こちらも偉い人たちの言動を記録しておいた方が良いなと思った。