散歩していて、新しく出来たマンションの隅に句碑を見つけた。
そのマンションは、元々温泉旅館だったところ。
温泉ゆかりの人が詠んだ句が石碑に刻まれているんだけど、
草書体の漢字とひらがなまじりなので読めなかった。
昔の俳句や和歌、文章を読むなら、
漢字の草書体が読めないと・・・。
もしも草書体が読めたなら、古くから伝えられている文書も読めるかもしれんなあ・・・。
「もしも草書体が読めたなら・・・」と三回くらい頭の中で繰り返した。
すると、「何のために?」「それができたとして何になる?」という厳しい自己批判の言葉が自分の中から出てきた。
どうやら、私の頭の中には自分に優しくない人格があるようだ。
自分の中に自分を責める自分がいるようだ。
こいつが・・・「うつ病」という病を引き起こしているんだな。
死にたくなるほど責めることがあるからな・・・。
「草書体が読めたらな」と思った瞬間、私はとても楽しい気分になり、
楽しさに冷や水を浴びせに、そいつはやって来た。
って、いつも頭の中に同居しているんだけど・・・。
厳しいそいつと仲良くするのは難しそうだ。
「もしも草書体が読めたら、古文書なんかも読めて面白そう」という楽しさの種が
あるのだから、芽生えさせたい。
そいつが時々邪魔するだろうけど、芽生えさせたい。