ピアノレッスンの帰り道で、少し遠回りして、歴史資料館や図書館の駐車場に立ち寄った。
目的は、そこに住みついている野良猫を見るため。
歴史資料館の近くの芝生にシャム猫がいた。
近づくと逃げるかもしれないから、遠くから見るだけにした。
歩きながら数秒だけ猫を見た。
図書館の駐車場へ行ったが猫は見かけなかった。
どこかに隠れていたかもしれん。
歩いていてふと、美術館の絵が思い浮かんだ。
私は美術館に絵などの芸術を見に行くのが好きだ。
けれど、絵が欲しいとは思わない。
絵を見るだけで満足だ。
猫についても、そう思えたら楽だろうに。
本音では、猫を飼いたい。けれども飼える家ではない。
ペット不可の住居だ。
絵のように、猫も見るだけで満足できたら良いのになあと思う。
猫を見たら近づきたくなるし、近づいたら触りたくなる。
触ったら、もっと触りたくなり飼いたくもなる。
願いと現実はかけ離れている。
飼いたくても飼えない。
新聞でも猫の写真を探している。
最近、動物園でツシマヤマネコの赤ちゃんが生まれたという記事に
赤ちゃん猫の写真があった。とても可愛かった。
ツシマヤマネコを飼いたいと思わない。飼える動物ではないからだ。
同じように、思えたら楽なのに。
野良猫はすぐ近くに複数いて、すぐにでも手に入れられそうな気がする。
でも、実際には捕まえるのは大変なことだ。
思っているのと実際とは違う。
猫を飼う場合、保護猫団体の譲渡会で探すことになるだろう。
もしも飼えるようになったらそうしたい。
今は無理だ。
自分の欲と現実は、ずれている。