ユーチューブで、韓国の歌番組を見た。日本人の女性歌手が1980~1990年頃の歌を歌っていて、韓国語のコメントがたくさんついていた。
日本の歌は良い、とか、日本人歌手を誉めるものが多かった。
日本は1990年で止まっているという内容もいくつかあった。
私は昔の歌を聴いて、懐かしく思ったが、昔が良かったとは思わない。
経済的に良かったと言われているが、私は公務員だったから好景気の実感はなかったし、楽しい思い出より苦しかったことの方が多い。
昔の歌を聴いて、良いなとは思うが、今の感覚で良いなと思うのであって、良い時代だったと懐かしんでいるのではない。
学生の頃は良かったと思う。
働きはじめたら、音楽を楽しむ余裕がなくなった。
ユーチューブの韓国人のコメントを読んだら、日本人歌手の歌から日本がバブル景気に沸いていた頃を連想する人が多いのかなと思った。
好景気が良い音楽を生んだというイメージかな。
で、経済的に停滞している今の日本では、良い音楽が生まれていないという感じで語られているのかも。
日本は音楽まで貧しくなっているの?
経済で音楽を評価するのだとしたら、アメリカや中国が音楽を牽引していることになるが、どうなんだろう?
そんなに過去の日本は良かったの?
寝る時間を削って働いていたあの頃が良い時代だった?
今より男尊女卑だったし、女性は男性に尽くすものだという歌が多かった気がする。
今も歌われているものは、古い価値観の歌詞ではないと思う。
経済的に豊かだったから良い歌があるのではなくて、時代に関係なく共感できる歌が残っているんだと思う。
恋愛の歌が多いが、詩を作った人が不倫していたりすると、良い歌だと思えなくなってしまう。
そういう背景を知らなければ、良い歌だと思い続けるかもしれない。
私は山下達郎の歌が好きだったが、児童虐待で問題になったジャニー喜多川を擁護したことで、好きな気持ちが冷めてしまい、山下達郎の歌も山下達郎がアレンジした竹内まりあの曲も聴かなくなった。山下達郎のラジオ番組も聴かなくなった。
好きが「好きではない」にひっくり返ってしまった。
良いと思うかどうかは、簡単に変わってしまう。
あのことを知らなければ好きなままだったかも。
最近、和田アキ子の失言が話題になっている。和田アキ子は歌手だが、昔から人を苛めて笑っているイメージがあり、歌を好きになれなかった。
今もかなり抵抗があり、失言について聞くと、ああ、やっぱりと思ってしまう。
ユーチューブで日韓の歌合戦の一部を見て、日本の歌が韓国の人たちに誉められるのは嬉しく思ったが、好きてい続けてもらえる関係ができると良いなと思った。
良い歌であっても、受け止め方は簡単に変わってしまう。