窓から外を眺める

専業主婦のつぶやき 

あのこは貴族

2021年の映画。

 

ユーチューブで紹介されていて、興味が湧いたので見てみた。

 

この映画には、東京に住む富裕層と地方から上京した女性が登場する。

 

富裕層は富裕層としか交わらないのだが、慶応大学の内部進学生が外部からの学生と、ノートの貸し借りという接点で繋がる。

 

しかし、ノートを貸したということがあっただけ。ノートを貸した女子学生は経済的理由で慶應大学を中退する。

 

後に女性が勤務するクラブに客として訪れ、交際するようになる。

 

一方でこと男性は、良家の箱入り娘と婚約。平気で二股交際をするのだが、男性の婚約を知った女性が身を引く。

 

まあ、こんな始まりだった。

 

富裕層は富裕層どうしで繋がり、親戚関係になるのだが、結婚する前に当たり前のように身元調査をしたり、育ちの違う人を見下したりする様子を映画で見て、戦前の階層意識は今もあるのだと思った。

 

違う階層と交流しない富裕層から政治家になり、国を動かしている。

 

ああ、だから政治家は庶民のことが分からないのだなと納得した。

 

この映画では、二股かけられた女性たちが争わず、協力し合う関係になる。おとぎ話のようだった。

 

全く意地悪をしないし、憎み合わない。

 

それどころが、相手を思いやり尊重する。

 

ストーリーの中に、階層意識や差別は見えるが、下の階層の人が上に刃向かうところはない。

 

全く平和な世界として描かれている。

 

楽家になった登場人物も、やはり富裕層の人で、庶民との交流はない。

 

庶民との交流があるとしたら、演奏会でステージに立つことだ。庶民はそれを会場で見たり聴いたりするだけ。

 

やっぱり、富裕でなければ音楽の道を歩めないのかなと思った。