光源氏は帝である父親の再婚相手に恋してしまい、義母と性交渉もってしまう。そして、義母フジツボは光源氏の子を妊娠し出産する。
生まれた子は、帝の息子として成長し皇太子になり、そして帝になる。レイゼイ天皇。
レイゼイ天皇の父親が光源氏であることを隠されてきたが、フジツボが亡くなってから事実を知らされる。
そういう話なんだけど、読んでいて、源氏物語が書かれた時代に万世一系というのは怪しかったのかなと思った。
父親が誰とは確かめられない。
源氏物語を読んでいて、天皇は男系でなければならないと言われることが揺らぐ感じがした。
昔はDNA鑑定なんてないから、父親が誰であってもどうにでもなりそうだ。
義母と息子が関係をもってしまった話があるくらいだから、尚更だ。
読み物としては面白いが、皇族に対しての見方が変わってしまいそう。物語中の皇族の人間としての愚かさが生々しい。
あの人たちも罪を犯す人間なのだと思ってしまう。
若い頃の光源氏は、天皇の息子という高い身分だが、やっていることは好色でおぞましい。
政権交代によって職を剥奪されて地方へ行くんだけど、妻の紫の上がいるのに、ちゃっかり明石の君と結婚して娘をもうける。
ただの浮気男じゃないか。で、娘を紫の上に育てさせるなんて、ひどい話だなと思う。
面白いが、下衆な内容。憧れたり感動したりはしない。