イオンシネマに鬼滅の刃を見に行った。映画を見に行くのは久しぶり。2時間の作品を見ると疲れた。年をとったんだと自覚した。
でも、見てよかった。原作漫画でストーリーを知っていても映像と音があると別の味わいがあった。
鬼が死ぬ間際に人間だったときの記憶を取り戻して人間として死ぬ。アカザの人生は切なかった。アカザの場合、育った環境が過酷で病気で弱った父親を助けようと悪事に手を染めた。今の時代だったら生活保護を受けて、盗みをしなくて良かったはず。アカザは、強い自分が弱い父親を助けるのは当たり前と受け止めていて、弱者が嫌いなわけではなかった。
罪を重ねて江戸を所払いになり、道場を経営する男と出会い、人生をやり直す。男の娘は体が弱く、武道の鍛練をしながらも介護する。やはり弱い者を守る人だった。
が、父親の墓参りに行っている間に、道場を妬む隣の道場の者たちが井戸に毒を入れ、アカザが大切に思っている恩人でもある男と娘は無惨な死に方をする。
怒り狂ったアカザは、道場の者たちを皆殺しにしてしまう。
弱い者が嫉妬から卑怯な方法で家族を殺したと恨む。アカザの弱者を嫌悪する台詞はここが来ているようだ。
しかし、炭治郎との戦いでおぼろげながら人間の頃の記憶が甦ってきて、死ぬ間際にはっきりと、道場の者たちを殺害したことで受け継いだ道場を汚してしまったことを後悔したり、犯罪を繰り返したことで父親を苦しめていたことを後悔したりして、自分の嫌いな弱者とは自分なのだと自分を責めた。傷ついた体は復活しようとしていてが、自らを攻撃して死を選んだ。
アカザは自殺したのだと思った。もともと、復讐し終えたときに自殺するつもりだったのかもしれない。
鬼滅の刃に登場する鬼は、自業自得で同情できない鬼もいるが、育った環境さえ良ければ幸せに暮らしたであろう鬼が多い。
とても切なくなる。福祉について思わざるを得ない作品だと思う。