夫と散歩がてら藤の花を見に行った。
山のふもとにある公園の奥に古い寺がある。
そこに藤原一族の繁栄を願って植えられた藤がある。
毎年四月に藤のお祭りがわれるんだけど、今年はコロナのせいで中止。
藤が見頃のうちに行かねばと思い、今日、藤の花を見に行った。
花房がきれいにそろっていて美しかった。
例年と違うのは、子どもたちが藤の花の魅力に引き寄せられていたこと。
「鬼滅の刃」の登場人物になりきった子どもたちが藤の花を背景に選んで
ポーズをとって写真撮影していた。
寺の藤は樹齢1000年を超えるからか、「鬼滅の刃」の雰囲気に近いものを醸し出しているように見えた。
30cmを超える長さの花房が数え切れないほどたくさん藤棚から下がっていて、
豪華なシャンデリアにも似ていた。
花一つ一つがビーズや数珠玉のようにも見えた。
なんとなく、1000年生き続けている藤の長生きな様子は、
「鬼滅の刃」の不老不死の鬼たちに近いものを感じた。
樹木って長生きする。
人間から見ると、不老不死に感じられるくらいに長生き。
藤のようなツル植物は不老不死に見える樹木に巻きついて枯らしてしまうほどの
力を持っている。
と同時に、巻きつく相手がいなかったら成長できない脆さも持ってる。
寺の藤は、長年、人間が手入れをしてきたから、樹木を枯らさず長生きできている。
ってことは、1000年以上も「この藤は大切だ」と意思を受け継いできた人間の思いも
長生きだってことだな。
人間は数十年で死んでしまうけれど、
「思い」が受け継がれていけば、不滅なんだね。
「鬼滅の刃」のコスプレを楽しむ子どもたちを見て、
かわいいなと思ったし、
「鬼滅の刃」の世界観について考えることもできて、
今日は良い日だったと思う。