運転免許証の更新手続きのため、ゴールド免許センターへ行った。
思っていたより人が多く、整理券をもらってからの待ち時間は1時間だった。
本を持って行ってなかったから、やることがなくて、
ただその場の音を聞き、見えるものを見ながら待った。
ゴールド免許センターはとあるビルの地下一階。
カレー店や定食屋などのお食事の店が並んでいるところに、
「ゴールド免許センター」と書かれた一角があり、
通路に50センチほどの間隔で椅子が並べられていた。
空いている椅子はなかった。
ボーッと立って待っていると
「整理番号〇〇〇番までの方、受付へ・・・」と機械の声が流れた。
いくつか椅子が空いたので、さっさと座った。
5番ごとに「受付へ・・」と案内されていて、少しずつ人がいなくなり、
その穴を埋めるかのように次々に人が訪れた。
ゴールド免許センターからは、講習で使われている映像の音や案内する人の声が漏れていた。
ビルに流れる音楽も同時に聞こえる。
「カレーいかがですか」という声も・・。
不思議にも、順番を待っている人たちは無言。
ああ、不思議じゃないか・・・。友人と来ないから。
それぞれが一人でやって来てるから
おしゃべりしないんだ。
「こんにちは」という挨拶さえない。
自分の番が来て受付へ行くと、
私は人間というより「物」になったみたいな感覚になった。
支持されたことをそのままやって、お金を払い、
写真もアッと言う間に撮られた。
30分間の法定講習はドライブレコーダーで撮影された事故の様子が怖かった。
交通事故で子どもを失くした母親の話を聞いて涙が出てきた。
最後に、新しい免許証の自分の写真を見て、
もう二度と見たくないし誰にも見せたくないと思った。
が、写ってる自分が「酷い写り様だ」というより、
現実なんだと受け止めよう。
免許証の更新をする度に、現実を受けとめるのがキツイ。
免許証の顔写真は自分が思っているより醜い。
でも、それが現実。
逮捕された人みたいな顔なんだ。