夫の職場の人が自殺したと知った日、夫の友人から
その件で電話があり、しばらく夫は友人と電話で話していたが、
人が亡くなったことについて話しているはずなのに大笑いしていた。
あとで、何を笑っていたのか訊いてみた。
夫の友人が交際していた女性について話していて笑ったのだと教えてくれた。
夫の友人と別れた後、その女性は「呪ってやる」と手紙をよこすようになり、後に自殺したのだそうだ。
何が笑えるかというと「呪いの手紙」が笑いのポイントのようだった。
呪いの手紙の滑稽さが、自殺という悲しい出来事を覆って笑える話にしているようだった。
私は、自殺してもなお笑われる女性がとても気の毒に思った。
別れたとはいえ、愛がない。
もしかしたら、自殺という死に方は軽蔑の対象なのかもしれないし、
自殺を引き起こす心の病は差別の対象なのかもしれない。
気持ちが沈み込んだり死にたくなったりするうつ病について、
同情的な人がいると同時に、差別する人もいるだろう。
相手のことを何も知らずに、「実はうつ病を患っていて・・・」などと話すのは危険だと思った。
自殺してなお笑われる女性がいると知って、そう思った。
表面ではお悔やみの言葉を言いつつ、別の場では嘲笑していたりする人がいる。