夜中に二回、携帯のアラームが鳴った。
水害についてのアラーム。
朝、ネットでキキクルを見ると、住んでる地域に紫や赤が色づけされていた。
キキクルの地図を動かして、実家の方を見ると、紫や黒で色づけされていた。
黒は既に災害が起きているかもしれないという意味。
不安になってテレビを見た。
筑後川に注ぐ川が危ないらしい。
茶色い川の水が岸を越えそう。
しばらくテレビを見ていると、土砂崩れに人が巻き込まれたとか、病院が浸水とかのニュースがあり、ダムの放流のニュースがあった。
キキクルは当たっていた。
でも、実家の近くの川はまだ大丈夫なようだ。
ほっとした。
安心はできないけど。
筑後川に注ぐ巨瀨川が大変らしい。田主丸だ。
土砂崩れも田主丸。
土石流も田主丸。
昔、田主丸の小学校で働いていたころの記憶が甦った。
が、テレビで見る景色は別のもの。
私の記憶は、果物畑の景色やワイン工場の景色。緑いっぱい。
遠足や工場見学の思い出。
農業についての調べ学習など。
テレビの画像は茶色。美しい田畑が土に飲まれ、家がこわれている。土の臭いがしそう。
あまりに違う。
かなりショックで鳥肌がたった。
かなりの時間、テレビに釘付けになっていた。
キキクルを見たら、テレビで確かめたくなったのだった。