富士見通りに建った積水ハウスのマンションが引き渡し目前に取り壊しが決定したことについて、
マンション解体についての説明を求めたがホームページで発表されている以上の説明はなかったそうだ。
ニュースの様子から、マンションの解体を求めていなかった印象がした。
市長や富士見通りの住民は何を求めていたのだろう?
建設反対を求めていたのなら、解体は勝利に値するはず。
しかし、ニュースでは、市長も住民も困惑している様子だ。
マンションを建ててもダメ。解体して更地に戻すのもダメ。
ならば、どうしたら良いのか?
解体せず、眺望権が損なわれたことに対する慰謝料をもらうことが目的だったのかな?
または、あのマンションのせいで富士山が見えなくなったと怒りを表明し続ける方が良かったのかな?
マンションが解体されたら、振り上げた拳のやり場がなくなるから困惑しているのかな?
積水ハウスは、そこにマンションを建設したのは間違いだったと認め、建設に反対する住民の気持ちに沿った対応をしただけなのかも。
法律より、住民の気持ちが勝るという例になったんだと思う。
法律や条例をクリアしていても、住民の拒絶が強ければマンション建設は難しいことなのかもしれない。
人の気持ちは難しいなあ。
建ててもダメ。更地に戻してもダメ。何をしてもダメ。
積水ハウスのような大きな会社でなかったら、抱えた赤字で潰れてしまうだろう。
規模の小さい会社だったら、建てたマンションはそのままだろう。眺望の問題はそのまま放置される。
ならば、マンションを解体して眺望の問題を解消するのは、ダメなことではなく、歓迎されることだと思う。
前にも同じようなマンションの問題が国立市であったそうだ。
積水ハウスは、それと同じ失敗をするところだった。
そこは、建物を建ててはならない場所だったと諦めるしかないだろう。
建てるとしたら、眺望に影響しない一軒家だろう。
観光地だと、当たり前のように町並みを保存するための条例がある。
白壁の町並みを壊すのを避けるために、色の制限があったりする。もちろん高さも。
富士見通りも、観光地と同じように町並みの保存に取り組めば良いのではないかと思う。
電線を地中化し、建物にも制限をつけたら良いだろう。
通りから見て、富士山にかかる建物の建設を禁止するとか。
徹底して行えば、東京都で富士山が見えるところとして、もっと有名になり、富士見通りは活気づくのかもしれない。
そうでもしないと、解体されるマンションがかわいそう。
せっかく壊すのだから。
なんとなく、家や建物に人間を重ねて見ることがある。
朽ちた家を見て、人生の終わりを感じたりする。
富士見通りのマンション解体についてのニュースを見て、なんとなく、堕胎される赤ちゃんを連想した。
妊娠したのを歓迎されず、お腹の中で人の形に成長したのに堕胎される赤ちゃん。
せっかく命として芽生えたのに生まれるのを許されない、生まれる前に死んでしまう赤ちゃん。
いなかったことにされてしまう赤ちゃん。
富士見通りのマンション解体のニュースが気になるのは、人の命と重ねてしまうからかもしれない。
住民にとって邪魔なマンションは、マンションとして使われることなく解体される。
こんなことは、起こしてはならないと思う。
富士山を隠す建物を二度と建てないための条例を作ってほしい。