お薬手帳を忘れないために、
保険証・診察券・お薬手帳をポーチにまとめている。
何年も使っているうちにポーチがダメになってしまった。
新しいものが必要だが、
同じように使いやすいものに出会えるかどうかが不安だ。
見つからなかったらどうしよう・・・。
この不安は、私がもつ奇妙なこだわりだ。
「いつも同じ」が好きだから、
持ち物を変えるのが嫌なんだ。
同じものを買えば良いと言われそうだが、
雑誌の付録を通院用ポーチとして使っていたから、
同じものを買えない。
薬局で初対面の女性から、
「私も同じのを使っているんですよ」
と話しかけられたことがある。
年配の女性だった。
娘さんからもらったものだと言ってた。
そんな会話があったくらいだから、私が通院用ポーチとしてその雑誌付録を使っていたのは正解だったと思う。
が、所詮、付録なので材質がチープ。
弱いんだ。それが欠点。
薬局で、通院用や母子手帳用に売られているポーチがある。
形は私が使っていたのに似ている。
ただ、ちょっと高いなあと思う。
いくつか店をまわって探してみようかな。
今度は、もっと長く使える物を買おう。
10年くらい使えたらいいな。
あまり変化したくないというこだわりは、子どもの頃からあった。
目的地へ行くのに、いつも同じ道を通りたいと思っていて、
違う道へと逸れると不安になった。
いろんな行き方を開拓したい人は、わざと違う道を行きたがるようだが、
私は苦手。
いつも同じが気楽だ。
学生の頃、親しい友達から、
「変化したくないのは、学ばないことと同じ」
と指摘され、気落ちしたのを覚えている。
今だったら、「自分なりのやり方や考え方を変えたくない」と主張できるだろう。
「不易と流行」という言葉だってある。
昔も今も変わらないものと流行り廃りのあるものが
同時に存在する。
底流に「変わらないもの」があり、
流行の事柄がその上にある。
「変化しないのは、学ばないこと」という友人の指摘は、
当たっているようで外れている。
自分の底流にあるものを変えたくないと私は思っていたのだから、
「底流にあるもの」を批判されなくて良いはずなんだ。
宗教や思想を変えたくないという思いは、誰にだってある。
古臭くてもいい、私はあまり変化したくない。
ただ、忘れ物を防ぎたくて雑誌の付録を通院用ポーチとして使った。
それで、お薬手帳を忘れなくなった。
忘れものをする自分が、しない自分へと変化してる。
この変化は、自分が望んだ変化だから
良いのだ。
これは自発的な学びなのだな・・・。
良いと思ったら続けるのだ・・・。