窓から外を眺める

専業主婦のつぶやき 

レナウンの子会社 全従業員解雇というニュース記事を読んで

レナウンの子会社・ダーバン宮崎ソーイングの全従業員136人が解雇されるというニュース記事を読み、

 

ダーバン宮崎ソーイングの動画も見た。

 

かなりショックを受けた。

 

 

服作りに関心を持ち、地元で働きたいと思って入社した人たちの様子を見て、

 

酷いことが起きているなと胸が苦しくなった。

 

 

高品質のものを作っている誇りが、全部切り捨てられるなんてもったいないよ。

 

 

このように書く私は、高級ブランドと縁はない。安い服ばかり着ている。

 

が、子どもの頃は、

 

ちゃんと仕立ててもらった洋服を着ていた。

 

 

昔、今のように子供服がなかったから、布を買って近所の洋裁ができる人に作ってもらっていた。

 

採寸してもらい、出来上がる途中で仮縫いの段階で着て補正し、そして仕上げてもらった。

 

手間賃がいくらかかっていたか知らないが、

 

服が出来上がるのを楽しみにしていた記憶がある。

 

高級な服ではないが、この記憶は心の財産だ。

 

 

いつもは母が簡単に作ったワンピースを着て、作ってもらった服は

 

お出かけ用のものだった。

 

そんなにお出かけしないのに、

 

多分、ハレの日のために作ってもらったんだと思う。

 

 

ダーバン宮崎ソーイングの工場の動画を見たら、

 

子どもの頃の服にまつわる記憶が甦って、

 

洋服を作ってくれた近所の人への思いも甦り、

 

切ない気持ちになった。

 

 

いつからか私は安い服ばかりを着るようになった。

 

誰が作ったか知らない服を着ている。

 

これで良いのか?

 

 

高い服は手が届かないから、仕方がないのか・・・?

 

 

ダーバン宮崎ソーイングの全従業員が解雇されるというニュースを見て、

 

安い服ばかりを着ているけど、

 

本当は、オーダーメイドの服を着たいという

 

思いを持っているんじゃないかと思った。

 

本当は、良い服を着たいんだよ。

 

 

 

別の記憶も甦った。

 

20年以上前の古い記憶だ。

 

洋裁の仕事をする人と仕事を通じて知り合った。

 

個人で依頼を受けて洋服を作っている人と、洋服屋さんをしている人。

 

洋服の値段は、やはり高かったから買うことは出来なかった。

 

コートだったかな・・・30万円くらいだったなぁ。

 

髙過ぎて客としての付き合いはできなかったが、

 

二人とも洋服が大好きだったと記憶している。

 

 

 

もう一つ思い出した。

 

子どもが小学生の頃、学童保育で知り合ったお母さんが洋裁の仕事をしていた。

 

高級な洋服を取り扱う店から仕事を受けていて、家で洋服作りをしていた洋裁のプロだった。

 

アイロンで仕上げる前のものを見せてもらったことがある。

 

学童保育がバザーをするとき、その人はプロの技術でバッグ等いろいろと作ってくれた。

 

技術を身につけてる人は、ステキだと思った。

 

私はそういう技術がなかったから、タオルで雑巾を作ってバザーに出品した。

 

 

子どもの頃から洋服作りができる人に密かな憧れを持っていた。

 

中学の家庭科でパジャマ、スカート、ワンピースを作ったときの喜びを今も思い出すが、

 

家庭科と関係なく、自分で生地を買ってスカートを作っていたところ、

 

機嫌の悪かったであろう母親から、

 

「そんなスカート・・・」と貶され、

 

私の洋裁熱は中学校で冷めてしまった・・・という苦い記憶もある。

 

おしゃれしたいという気持ちも折れてしまったなあ。

 

 

本来の私は、洋服が好きで、

 

おしゃれも好きなのだ。

 

 

全従業員解雇という悲しいニュースは、私の心を揺さぶり、

 

楽しい思い出の悲しい思い出を引き出した。

 

だから切ないのだろう。

 

 

解雇される人たちは、洋服作りを別のところで続けることができるんだろうか?

 

とても気になる。

 

洋服作りをする人たちが仕事を失うのが、もったいない。

 

培ったノウハウ・技術はどうなるんだろう。